STEP1の内容でもあった「起業に至った思い」をお伝えします。
起業したいと思いながらも
「自分の思いは他の経営者に比べたらちっぽけなんじゃないか」
「この感覚、気持ちは思いに直結するのかな」
と悩んでいらっしゃる方に向けて、この記事が判断材料の一つになれば嬉しいです。
【編集部注釈】今回の起業ってどう始める?STEP4|起業に至った思いとは?はSTEP3の池田豊隆に続きプロフェッサーの千歳プロデュース 竹内冴氏による寄稿記事となります。
接客販売で社会に貢献したい
表題の通り、これが起業に至った思いです。
ですが、この思いにすぐに辿り着いたわけではありません。
新卒で看護師になった時から漠然と「自分の力で社会に影響を与えたい」と思っていました。それは、幼少期から母子家庭という環境から「母親が働いている間家で面倒見てもらう」「ご飯をご馳走になる」など周りの大人たちに支えてもらっていました。いつしか「人の役に立てる大人ってすごいな」という感情が芽生えていました。
「自分の力とは?」
「自分の強みってなに?」
「自分には何ができる?」
を日々考えていながらも看護師の仕事に追われていました。
看護師は今の接客販売において軸、信念になっていますし患者様の人生に寄り添う仕事なのでとてもやりがいがあって、「このまま一生看護師でいくのも良いな」と思った時もありました。
年数が経つにつれ、できることが増え「もっと主体的に仕事したい」という気持ちも強くなり看護師をしながら副業もやってみました。
・アフィリエイト
・InstagramでPR活動
・ネットワークビジネス
・プログラミング
どれも成果を出すまでやりきってみたものの、ワクワクせず「自分の力」と胸を張って言えるものではなく辞めてしまいました。
自分の未熟さと勉強不足で「自分の力」が見つからないまま、あっという間に29歳になりました。
そんな時、人も家も全て環境を変えよう!と思い立って家なし職なしの状態でキャリーケース1つで上京しました。
接客販売との出会い
上京後、看護師で唯一チャレンジしていなかった業界最大手の美容クリニックに就職しました。
看護師は無関係と思っていましたが、美容クリニックは「業績」「売上」「物販」「販売」が大きく関わる仕事でした。
また、私の配属先は業績不振で赤字が続いており廃院になる噂もありました。
会社の理念が好きだったし、貢献する気持ちで入社したので「みんなで売上達成したい」と強く思いました。
販売未経験でしたが「接客で喜んでもらったら物販にもつながるだろう」とフランクな気持ちで
- 脱毛中にお客様の悩みを聞いて商品の紹介をする
- 整形前のお客様が不安が和らぐように手を握る
などできることから始めました。そうしていくうちに
「看護師さんが悩みを解決できるって教えてくれたからこれ使ってみるよ」「ずっとそばにいてくれたから手術乗り越えられました」
と化粧品が売れたり、高単価な美容整形に踏み切ってくださったりするうちに、個人売上がどんどん伸びていきました。
売上が伸びていくだけでなく、Google口コミや顧客アンケートで名指しで投稿していただくなど顧客満足度も伸びていきました。
入社3ヶ月目で個人売上100万円(スタッフ平均売上10万円)を達成しました。それだけでなく、売上が伸びたことで職場の活気が戻り赤字を黒字にすることができました。
接客販売はお客様や従業員、環境まで貢献できるすごいものかもしれない!とワクワクしたのを覚えています。
この頃から「接客販売を通して社会貢献したい」気持ちが強くなり、あっという間に個人売上が1000万円を越えました。
貢献したい気持ちから、接客や販売に対する改善策がたくさん出てきては上長に報告相談していましたが、実践されることはなかったんです。
ここで気づきました。会社員のままでは、主体的に自力で社会貢献できないのでは?と。
「接客販売という力で社会に貢献する」ために独立を決意しました。
催事で玉子サンドを売りまくったらいいですか?
独立を決意してから、1ヶ月後。
ご縁あり富士そば社長丹さんの講演会を紹介していただき、参加するために長崎県へ行きました。
丹さんの講演会で一番印象に残っていたのは「いつもワクワクする方へ」という言葉でした。この言葉を聞いた時「経営はノウハウよりもまず自分の思いが大切なんだ」と理解しました。
講演会の後はいろんな経営者と話し、全てが会社員では知ることのない世界で刺激的で独立に向かっている感覚を今でもよく覚えています。
ここで大きな転機が訪れます。
丹さんの講演会に一緒に参加していたのは共同代表の仲宗根氏。
仲宗根さんと帰る方向がたまたま一緒で、長崎駅まで歩きながら話していたんです。
仲宗根さんが催事販売をしていること。メーカーさんが自社商品が売れなくて困っていること。全国の眠っているブランドが認知されず廃業になっていること。
そして、接客販売の楽しさ、販売員の介在価値についても話してくれました。催事の現状、全国メーカーさんの課題について全部聞かせてもらったあと
「催事は未経験ですが、売れる人間なので催事で玉子サンドを売りまくったらいいですか?明日退職届出します。」と伝えてワクワクした気持ちで解散しました。
長崎から東京に帰る道中で、退職届の書類に必要な文房具を買い、イメージを膨らませるため銀座三越の催事を見に行きました。
次の日に上長に退職届を提出。1ヶ月後に退職し、同日に千歳プロデュースの経営者としての人生がスタートしました。
ご自身の思いを見つめ直すきっかけになったでしょうか。経営でどんな壁が立ちはだかっても支えになるのは「自分の思いの強さ」だと思います。
わたしの場合は、自分の強みや思いに辿り着くまで時間がかかった方だと思います。でも、今までの時間がなかったら経営してもすぐに諦めてしまう人間だったとも思います。結局、自分と常に向き合いながら、目の前のことを愚直にやり切るしかないのかもしれないですね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。