企業のプロフィールをどう整えるか。E-E-A-Tを踏まえた著者情報と相談導線

会社のサイトでサービスに関心を持った人は、「誰が担当するのか」「自社の課題に対応できるのか」を確かめます。プロフィールに肩書きだけを並べても、相談先として選ぶための情報は足りません。

経営者や部門責任者が先に決めたいのは、担当者に任せる仕事の範囲と、その経験を説明できる情報です。制作会社へ見栄えの調整を依頼する前に、営業・採用・広報で使っている人物情報をそろえてください。

E-E-A-Tは、プロフィールに付く点数ではない

E-E-A-Tは、経験・専門性・権威性・信頼性という、コンテンツの品質を考える観点です。Googleの説明でも、E-E-A-T自体が直接のランキング要因ではないとされています。資格や所属を増やせば検索順位が上がる、と考えるのは適切ではありません。

Googleは、著者が誰かを明らかにし、その背景や専門分野を確認できる著者情報を推奨しています。会社のサイトでも、記事の内容と、著者が実際に担当している業務がつながる説明を用意しましょう。

1.肩書きより先に、相談できる内容を示す

「マーケティングの専門家」「豊富な経験」だけでは、訪問者は自社に合うか判断できません。対応している課題、関わる業務、相談から支援までの範囲を書きます。

例えばWeb集客の担当なら、「法人向けサービスの問い合わせ導線を見直す」「営業担当からよくある質問を集め、サイトの説明を整える」といった業務が伝わる説明にします。実際には対応していない業務や、会社が引き受けられない条件を載せないことが前提です。

部門責任者は、プロフィールとサービス案内を照合してください。「何でも対応できる」と読める紹介があるなら、対象と範囲を絞る方が商談の行き違いを減らせます。

2.実績は、担当範囲と掲載の許可を確認する

実績を書く際は、どの案件で何を担当したかを明らかにします。会社全体の成果を、一人が全て実現したように見せないでください。数値を出すなら、対象期間、計測方法、本人が関わった範囲を確認します。

顧客名、ロゴ、推薦文、案件の数値は、公開してよい範囲を取引先や社内の担当部署に確認してから掲載します。匿名にしても、案件名や条件から相手が分かることがあります。掲載できない案件は、支援した課題と担当業務を、契約上認められる範囲で説明しましょう。

実績を保管する場所と、公開の可否を判断する人も決めます。制作担当が営業資料から数値を抜き出して、そのまま掲載する運用は避けてください。

3.資格・所属・外部紹介は、記事の内容につながるものを載せる

資格や所属団体は、現在の状態を確認して表記します。外部メディアの寄稿や登壇を紹介する場合も、本人の関与と内容を確認できるページへ案内すると、訪問者が専門分野を確かめやすくなります。

関係のない資格や、更新されていない肩書きを大量に並べる必要はありません。担当するサービスや記事のテーマに関わる情報を優先します。文章を整えるために経歴・資格・実体験を付け足したり、実施していない監修を表示したりしないでください。

4.記事・プロフィール・サービス案内をつなぐ

記事に著者名を表示し、その人のプロフィールへ移動できるようにします。プロフィールからは、関連する記事と担当サービスへ案内します。訪問者が「この人は何を扱っているか」を確認してから相談できる導線にしてください。

会社として相談を受ける場合は、個人のSNSだけに連絡を任せず、会社の問い合わせ窓口も示します。誰が受け付け、どの部署へ引き継ぐかまで決まっていれば、担当者が不在でも対応を続けられます。

Web制作会社には、「記事から著者プロフィールへ移動できるか」「プロフィールから担当サービスと問い合わせへ進めるか」を確認してもらいます。肩書きの装飾より、訪問者が必要な情報を探せることを優先しましょう。

5.異動・退職・サービス変更時に、紹介を更新する

プロフィールは、本人だけが管理する情報にしないことです。所属と役割は部門責任者、資格や外部活動は本人、掲載する案件情報は営業担当、といった確認の分担を決めます。

異動や退職が決まったら、現在の相談担当として紹介し続けないようにします。過去の記事を残す場合も、執筆当時の情報と現在の対応窓口が混同されない表示を検討してください。退職したからといって、過去の著者を別の人へ付け替える必要はありません。

担当者に渡すプロフィールの依頼項目

次の項目を本人と部門責任者に記入してもらい、掲載できる情報だけを制作担当へ渡してください。

  • 対応する課題:どの顧客の、どの仕事を支援できるか。
  • 担当範囲:相談、調査、提案、実施のどこまでを引き受けるか。
  • 根拠になる経験:担当業務、関わった期間、公開できる事例とその許可。
  • 現在の資格・所属:表記を確認できる情報と、関連する公式紹介ページ。
  • 案内先:担当サービス、関連記事、会社の問い合わせ窓口。
  • 変更時の連絡先:本人・部門責任者・サイト更新担当の分担。

最初は、問い合わせにつながる主要サービスの担当者から整えます。営業担当に「商談前の説明に使えるか」「担当範囲を誤解させていないか」を確認してもらえば、プロフィールを会社の営業資料として改善できます。